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Blog 04/17/2018 Yukiharu Matsugu

Zoom応用編:Skype for Business、Microsoft Teamsとの連携方法を紹介

こんにちは。真次です。 今回はWEB会議システム、Zoomのブログ記事第4弾です。本ブログでは、これまでH.323対応のTV会議システム(Polycom、Cisco、Ayaya、Sony、Panasonic)やコミュニケーションツールのSlackと連携ができることをご紹介してきました。そんな汎用性の高いZoomですが、実はMicrosoft製品であるSkype for Business(以下SfB)、Teamsとも連携することができます。 関連記事: 第1弾:働き方改革の第一歩、テレワークに使えるWeb会議システム「Zoom」とは? 第2弾:次のテレビ会議システムに「Zoom Room」を選ぶべき5つの理由 第3弾:Slack社が採用したWeb会議システム – SlackとZoomの連携方法 今回はSfB、Teamsとの連携方法、そして使い方をご紹介します。 ZoomとSkype for Businessの連携 まず接続条件として、ZoomはPro以上の有料プラン契約、SfBは以下Versionのいずれかである必要があります。 Lync 2010 Windows client Lync 2013 Windows client Lync 2011 Mac client Skype for Business 2015 Skype for Business 2016 こちらを確認した上で、手順は以下の通りです。 Zoom社に対して、機能有効化申請を行う 有効化されると、招待にSfBの接続URLが表示されるようになる URLをクリックするとSfBが起動し、Zoomに参加できる 初期設定では、SfBと接続できない設定になっています。管理画面から設定変更で有効化することもできません。そのため、Zoom社に対して機能有効化申請が必要です。申請方法には、自分で申請を行うものと、購入元経由の申請の2つの方法がありますが、ここでは自分で申請するケースをご紹介します。 ①Zoom社のサポートリクエストページでSUBMIT A REQUESTをクリック ②詳細を記入し、Submitをクリック これで完了です。早ければ翌日、遅くとも数日中には機能が有効化されたメールが送られてきます。機能が有効化されると、招待にSkype for Business の接続 URL が表示されるようになります。 URL をクリックすると SfBが起動してミーティングに参加できます。 MeetingID@lync.zoom.usという画面が立ち上がります。 ※MeetingIDの部分は会議によって異なります。上記の例絵では39497806がMeeting IDとなります。 注意点として、SfBをご利用の会社は、社外接続を不可にしている場合があります。事前に確認するようにしましょう。 参考:Skype for Business/Lync Integration ZoomとTeamsの連携 次に Teams連携です。接続条件として、ZoomはPro以上の有料プラン契約、TeamsのAdmin/owner権限が必要です。手順は以下の通りです。 Zoom管理画面の連携一覧からTeamsを選択。Teams, Work Domainを入力 TeamsのApp stroreからZoom meetingを検索しインストールする Teams アカウント、Zoom アカウントを関連付ける ①まず、ブラウザからZoomにログインし、インテグレーション(日本語表示では統合)をクリック ②下にスクロールしてMicrosoft Teamsを選択 Teams Domain, Work Domainを選択 Teams Domain:MicrosoftへのLoginに利用しているE-mailアドレスの@以降。当社の場合は@nelco.comなのでnelcoになります。 Work Domain:Zoomアカウントで利用しているE-mailアドレスの@以降。当社の場合は@nelco.comなのでnelcoになります。 ③次にTeamsを起動して左下ストアを選択 ④検索画面で”Zoom”と検索し、Zoom meetingを選択   ⑤MicrosoftとZoomのアカウントを関連付ける これで利用可能になります。 以下はTeams上で利用できるコマンド一覧です。 @Zoom start – Start an instant meeting – uses your Personal Meeting ID if it’s turned on in your Zoom account setting @Zoom start [topic] – Start an […]

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Blog 04/09/2018 Nobuyuki Komatsu

ハードウェアのオープン仕様化はビジネスとして成立するのか?【OCP Summit2018】

こんにちは、Nissho Electronics USAの小松です。 皆さまは、トラフィックブレーキという言葉をご存知でしょうか。先日、高速道路を運転してましたら、どこからともなく突然パトカーが前方に表れ、先頭で突如減速、高速道路を右から左に蛇行運転しはじめました。突然の出来事に恐ろしさすら覚え、私は進路をすぐさま出口へと変えてしまいましたが、実はこれがトラフィックブレーキという交通規制だったということを後で知りました。前方道路上の大きな障害物や事故を運転手に知らせ減速させるための手段であり、比較的日常茶飯事の出来事のようです。米国ご出張時等に突然の出来事に驚かれないように参考になればと。 さて、今回は、3月下旬に開催されたOCP(Open Compute Project)Summit2018の現地レポートをお届けします。データセンターに関わる皆さまは耳にされたことがあるかもしれません。 関連記事:OCP Summit 2016直前! 今さら聞けないOCPとは 4000以上のエンジニア、300以上のテクノロジーで構成されるOCP OCP Summit2018 セッションより引用 2011年にFacebook社を中心に立ち上がったOCPは、ハードウェアのオープン仕様化を図り、コスト効率やパフォーマンスに優れたデータセンター設計やコンポーネント(ハードウェア/ソフトウェア)の在り方を議論するプロジェクトです。コンポーネント供給会社目線ではなく、ユーザ目線で最適なデータセンターをいちから作ってみようというのがコンセプトです。サーバ、ストレージ、ネットワーク、ASIC、HDD/SSD、Optics、NIC、電源、FAN/クーリングシステム、ラック等、あらゆるものをユーザ自ら設計し、まさにプラモデルのようにそれらを組み立てていきます。また、オープン仕様にすることで技術レベルの標準化を図り、誰もが関わりやすく、採用しやすくするというのも狙いの1つです。 2020年のビジネス規模は約6000億円 OCP Summit2018 セッションより 今回は、「OCPがビジネスとして成立するのか?」「ビジネス的に大きな可能性はあるのか?」という内容が大きなテーマの1つでした。もちろんOCPはユーザの関与を促進したいため、答えは「YES」ということになりますが、ビジネス規模予想を見ても2020年には約6000億円、年平均成長率は約60%と非常に大きな市場が期待されています。 OCP Summit2018 セッションより 先導するのは、やはりFacebook社やGoogle社のようなハイパースケール企業が主体となりますが、将来的には通信事業者やサービスプロバイダがビジネスの中心になると予測されています。 AIやMachine LearningがOCP採用を加速させる OCP採用は、AIやMachine Learningの台頭でより活発になっていきます。過去に物理サーバから仮想サーバへ市場がシフトした際、データセンター内部でのトラフィック処理速度やキャパシティが大きく求められたのと同様に、IoTやAR/VR等のテクノロジー進化に伴い、今まで以上にデータセンター内部でのトラフィック処理や高いパフォーマンスが求められます。AIやMachine Learningは製造業からヘルスケア、流通業界等、複数業界で利用事例が増えており、データセンターの位置付けもより重要になります。 OCP Summit2018 セッションより OCPをユーザが選択する主な理由として、コスト削減や電源効率向上、技術仕様の標準化が挙げられます。今後トレンドとなるテクノロジーに適応させていくためには、高額で信頼性の高い、大手や老舗のベンダー製品のみならず、よりコスト効率に秀でたオープン仕様のコンポーネントの採用も欠かすことができなくなるはずです。ビジネス的には、サーバまわり、ネットワークまわり、続いてラック/電源まわりの順に市場の盛り上がりを見せていくことになるでしょう。 OCP Summit2018 セッションより 話題はハードウェアセキュリティとSSD新アーキテクチャに 大手Microsoft社が近年積極的に投資を進めている分野が、『Carberus』と『Denali』プロジェクトです。2014年よりOCPメンバー入りしたMicrosoft社は、当時自社データセンター仕様を公開して話題になりました。AzureサービスのインフラにもOCP仕様を数多く取り入れていることでも知られています。 OCP Summit2018 セッションより引用 Carberusは、チップセキュリティ仕様の標準化を進めるプロジェクトです。FirewallやIDP/IPSの類ではなく、基盤であるチップ自体のセキュリティを指さします。Hardware Root-of-Trustに則り、利用しているソフトウェアが信頼できるものであることを担保する仕組みを持ったコンピューティング基盤としてチップ仕様の標準化が進められています。 OCP Summit2018 セッションより引用 Denaliは、フラッシュストレージ/SSDの新たな仕様、いわゆる次世代SSDの標準化を進めるプロジェクトです。SSDの仕様においてもディスアグリゲーション(分離・分割)化が推進されており、次世代SSDはSoftware Defined SSDとも呼ばれております。Directモデル、もしくはOffloadモデルがあり、前者はホストとSSD Media Driveで機能を分割、後者はホストとSSD MediaDriveの間にSoCやFPGAをはさみパフォーマンスを最大化する仕様を指します。 チップメーカやSSDメーカは上記のような仕様に則り開発を進め、OEM/ODM等の提供形態を通して新たなビジネスとして販売する、という流れになっていきます。 Linux FoundationがOCPと新たにタッグ OCP Summit2018 セッションより SDNとNFVの普及を目指して、OCPとLinux Foundationが新たにタッグを組んだこともアップデートの1つです。Linux Foundationは、Linux OSの普及を促進するプロジェクトとして有名ですが、恐らく世の中で最も利用されているオープンソースソフトウェアがLinuxでしょう。サーバに始まり、例えば、ゲーム機であるプレイステーション、さらには流行りのブロックチェーン『Hyperledger Program』に至るまで幅広く活用されています。 OCP Summit2018 セッションより Facebook、BigSwitch、Google社による具体的なLinux連携事例も挙げられました。 Facebook社は、自社主導で開発したWedgeシリーズハードウェアとOpen/Rソフトウェアを組み合わせ利用し、BigSwitch社は、アクトンテクノロジ製ハードウェアにOSS(BGP)を実装し利用しています。Google社は、非公開ながらもLinuxベースのハードウェアにStratumとよばれるSDNスイッチングソフトウェアを実装して利用することを検討しています。ソフトウェアに強いLinux Foundationとハードウェアに強いOCPが相乗効果を発揮し、どれほど利用効率の高いシステム基盤を構築していくかは非常に楽しみです。 Opticsのオンボード化が進む OCP Summit2018 セッションより ネットワークスイッチ大手のArista社が参加するプロジェクトは、“Co-Packaged Optics”という考え方を提言しています。サーバやネットワークスイッチが対象になりますが、従来の挿抜可能なPluggable Opticsから、Opticsの配置がどんどんI/Oボード上へ移動していくことで、低消費電力、コストアドバンテージや信頼性向上につながるというものです。 COBO Founding Members(COBOウェブサイトより) “Co-Packaged Optics”はまだまだ始まったばかりですが、既にPluggableとCo-Packagedタイプの中間に位置するCOBO(Consortium for On-Board Optics)プロジェクトでは活発な動きが進んでおり、協賛各社のプロダクトアーキテクチャも徐々に変容を見せていくかもしれません。 常に大盛況のFacebookブース 以前寄稿したTIPプロジェクトもそうですが、OCP立役者のFacebookブースはいつ訪れても大盛況でした。 OCP Summit2018 展示会場風景(Facebookブース) 関連記事:Facebook社発案、TIP (Telecom Infra Project)2017 現地レポート 中でも特に注目を浴びていた目玉が、『Fabric Aggregator』と呼ばれる同社の各データセンター間のネットワークを接続するための新レイヤー用スイッチです。1ラックまるまる専用する程の特大スイッチです。 OCP Summit2018 展示会場風景(Fabric Aggregator) 見た目通りの広帯域のパフォーマンスはもちろんですが、ディスアグリゲーションモデルを採用することで、グローバルに抜けていくトラフィックを処理するUpstream用スイッチ群と、データセンター内を流れるトラフィックを処理するDownstream用スイッチ群の2レイヤーで構成されているため、障害ポイント等も細かく分割できることが特徴の1つです。 OCP Summit2018 セッションより といいつつ、なかなかここまでの規模を実現するインフラは少ないと思いますので、皆さま興味本位のブース訪問が主だったのではと思います。 おわりに 今回は、OCPに関する寄稿をさせて頂きましたがいかがでしたでしょうか。国や地域に差はあれど、徐々にOCPにビジネスの兆しが見えてきているというのが現状です。一方、いずれのプロジェクトもそうですが、より採用が進むにつれて、細かな課題が浮き彫りになっていくのも事実です。当社は引き続きオープンソースという観点で技術着目しながら、ご興味を持たれるお客様の助言や技術サポートがかなうよう日々努力を続けていきます。 最後までお読みいただきありがとうございました。Nissho Electronics USAではシリコンバレーから旬な最新情報を提供しています。 こんなことを調べてほしい!などございましたら問い合わせページよりぜひご連絡ください。

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Blog 03/29/2018 Tatsuo Hosoi

【SXSW2018】アクセラレーターピッチ優勝企業をレポート

こんにちは。Nissho Electronics USA細井です。3月9日~17日まで、テキサス州オースティン市で開催されたSXSW2018に行ってきました。イベントは延べ9日間に亘る大規模なものですが、今回はその中のインタラクティブ分野になるアクセラレーターピッチについて触れたいと思います。 1. SXSWとは SXSW(The South by Southwest:以下SXSW)は、テキサス州オースティンで開催されるイベント。SXSWというイベント名の由来は、人気映画「North by Northwest」(北北西に進路を取れ)からイメージして付けられたと言われています。 音楽やフィルム、インタラクティブといったカテゴリーを中心に2,000超のセッション、カンファレンス、展示会が開催されます。イベントのメイン会場であるオースティンコンベンションセンターを中心に、市街のホテルや店舗を巻き込んで開催される一大イベントです。私たちが知る著名テクノロジー企業では、Twitterが2007年にSXSWアワードを受賞し、イベントも世界的に有名になりました。 2. アクセラレーターピッチイベント 今年のアクセラレーターピッチイベントは、以下の合計10カテゴリーでした。5カテゴリーずつ2日間に分かれてプレゼンが実施され、優勝企業が選出されました。1つのカテゴリーには事前審査で選ばれたそれぞれ5つのファイナリスト企業が出場。持ち時間は、1社あたりプレゼン2分、Q&A8分の計10分です。 開催は3月10日(土)11日(日)と、土日の開催にも関わらず全てのカテゴリーも会場一杯になるほどの盛況ぶりでした。 Transportation Technology Social & Culture Technology Enterprise & Smart Data Technology Augmented & Virtual Reality Technology Hyper-Connected Communities Technology Security and Privacy Technology Payment and Fintech Technology Sports and Performance Data Technology Entertainment & Content Technology Health and Wearables Technology SXSWというイベントの特長柄、このように多岐にわたるカテゴリーがあり、テクノロジーを全面にアピールする企業よりも課題解決型のサービス内容をアピールする会社がファイナリストに残っていました。 この多種多様な内容から普段とは違う目線を持つことができ、多くの気づきを得られる点がこのピッチの興味深いポイントです。世界中で起きている課題を知る事ができる他、会場ではベンチャーキャピタル(VC)やエンジェル投資家の方々とも知り合うことができ、情報交換できる点も大変魅力的です。 それでは今回優勝した企業をカテゴリーごとに見ていきましょう。 3. 各カテゴリーのWINNERおよびファイナリスト紹介 1. Transportation Technology 交通テクノロジー部門では、子供向けの通学カープール(同地域から同方向への相乗り)システムを提供するGoKidが優勝しました。運転手は同じ学校に通う子の親。忙しさから子供を送り迎えできない親や効率良い通学手段を提供したい学校向けに役立つサービスです。さらには朝の交通渋滞緩和等も期待されています。 【WINNER】GOKID GRIDWAISE COMMUTIFIGOINUSHE 2. Social & Culture Technology こちらの部門では、1軒の家を3Dプリンターを使って「24時間以内に、通常の半分のコストで」建てるテクノロジーを発表したICONが優勝しました。低所得層向けのハウジング問題解消に向けて、非営利団体のNew Storyと提携。メキシコ、ハイチ、エルサルバドル、ボリビアでプロジェクトを進めており、特にエルサルバドルでは今年末までに100軒の家の建設が計画されています。 【WINNER】ICON 3D’ 70 MILLIONS JOBS Moms Can: CODE SAMARITAN SYNERVOZ COMMUNICATIONS  3. Enterprise & Smart Data Technology ドローンを活用して森林再生の効率性向上を目指すDroneSeedがこちらの部門で優勝しました。ドローンで種を撒いて行う植林、肥料や除草剤の散布、実地データの収集・分析が主な提供サービスです。これまで人が行ってきた危険性が高い作業の代替やこれまで十分に活用されていなかった森林地の活用が期待されています。 【WINNER】DRONESEEDAGRARIAN LABS BLUEFIELDFASTVISA USM.IO By MESSAGE.IO 4. Augmented & Virtual Reality Technology AR・VR部門では、ロサンゼルスを拠点にARを活用した映像コンテンツを作成するARwallが優勝しました。エンターテイメントで著名なハリウッド近くで活動しており、映像技術に大きな進歩をもたらしています。詳細は下記の動画を見ていただいた方が早いかもしれません。 【WINNER】ARWALLEYECANDY LABAFTERNOW CIEARWRNCH AI 5. Hyper-Connected Communities Technology この部門で優勝したのは、レストラン等で廃棄される大量の食糧を畜産業での活用につなげるGrubTubs。畜産業の最大のコストは家畜への餌代とされていますが、これを近年問題視されている飲食業界の大量廃棄食糧でカバーしようするサービスです。地元レストランで廃棄される食糧をGrubTubsがトラックで回収、そのまま地方の畜産農家に届け、そこで作られた食材がまたレストランで提供されるという循環システムを構築しました。 【WINNER】GRUBTUBS APPTRONIK DIWALA ECLOSION GOTECHh WEB ※サイト未準備 6. Security and Privacy Technology セキュリティ部門では、暗号化技術を活用して3Dアセット保護プラットフォームを提供するPolyPortが2年連続で優勝しました。同社プラットフォームはファイル共有時に誰が、どのファイルを、いつ、どのような目的で、どこで行ったかすべてトラッキングし、またIP保護等も行います。 【WINNER】POLYPORTBANDURA […]

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Blog 03/19/2018 Team Nelco

金融業界で加速するAI活用:大手銀行等の事例から見るデータ分析、業務の自動化、セキュリティ強化

今ますますの注目を集めている人工知能(AI)。様々な業界の職業に取って代わると言われていますが、その中でも金融は特に大きな影響を受ける業界の1つとされています。昨年9月にはドイツ銀行のCEOであるジョン・クライアン氏が業務の自動化によって多くの雇用が失われることに言及したというニュースもありました。 ではデータ処理能力において人間を格段に上回るAIが取って代わる業務には実際どういうものが含まれるのでしょうか。今回は海外事例を中心に金融界でAIが活用されている分野を見ていきたいと思います。 分析・インサイトレベルの向上 機械学習をベースにおいたAIが得意とする業務の1つに「予測」機能が挙げられますが、これが銀行の融資やローンの判断に効果的に利用されています。 信用度評価の新アルゴリズム 最近では日本でも電車内広告等でAIによる個人向けローンの信用度評価サービスJ.Scoreを目にするようになりましたが、クレジットカード社会のアメリカでは、クレジットカードの信用度評価にこのAIが多く導入されています。 アメリカで代表的な信用度評価基準として長年使われてきたものに『FICOスコア』と呼ばれるものがあります。主に個人のクレジットカードやローンの審査に使われてきた基準で、個人の信用度を点数化したものです。300〜850点の間で評価され、アメリカで良いスコアとされるのは700点以上となっています。 myFICOより引用 しかし、このスコアに近年2つの課題が指摘されてきました。1つ目は680点より低いスコアを持つ層が多くいることでした。FICOスコアという従来の限られた信用度評価システムの中で680点より低いとされた消費者は、低い金利で融資を受けることができません。彼らが利用できるのは信用度が低いとされる消費者に融資する金利の高いローン、つまりサブプライムローンとなり、この複雑なサブプライム市場にいることで様々なリスクに巻き込まれるという問題がありました。 2つ目は、クレジットカード利用の期間が短いなど、FICOスコアを測るのに十分なデータがない人の正確な評価が難しいという点でした。このようにFICOのような既存の信用度を測る制度に変革が必要とされていたのです。 そこでFICOスコアを提供するFICO社はその分析ソフトウェア企業としての立場を活かし、現在AIによるアルゴリズムの強化に取り組んでいます。昨年12月には、”Explainable Machine Learning Challenge”と称したプロジェクトを開始。「AIのリサーチ」という名目で、持ち家を担保としたローン契約であるHELOC(Home Equity Line of Credit)の申請書データを匿名化した上でAIデベロッパー向けに一般公開し、深層学習を使った新たなアルゴリズムの開発を狙っています。 FICOスコア以外の信用度評価システムを作ろうとする動きも活発になっています。FICOに対抗する新たなモデルともされるVantageScoreや、ボストンに拠点を置くスタートアップの機械学習を用いたUnderwrite.aiのモデルは、FICOよりも多くのデータを活用し、正確な信用度評価ができるモデルを提供しています。 このような信用度をより正確に測るモデルを用いて、従来のFICOスコアで680点より低いとされていた消費者の信用度が上がることが期待されています。結果として、これまでよりも低い金利で借りることのできる消費者層が増え、ローン需要が高まることが期待されているのです。AIの活用により膨大なデータ処理とそれからの「予測」が金融業界で生かされる好例の1つでしょう。 信用度評価にAIを導入することは、私たちの生活の改善にも役立てることができます。WalletHubやS-Peekといったアプリでは簡単に自分の信用度のスコアを把握できるほか、そのスコアを上げるためのアドバイスをくれるものまで現在では多く存在しています。 今まで信用度の評価プロセスには人的な作業も入っていましたが、AIの導入により今後はより客観的な評価基準が運用されるとともに、このように自分でスコアを確認し改善に取り組むことができるようになります。 ミレニアル世代の「お金のやりくり」をサポート 近年金融市場が懸念している、アメリカのミレニアル世代の「貯金なし」問題も、AIによる改善が期待されていることの1つです。 8000人以上のアメリカ人を対象にしたGOBankingRates社の調査では、ミレニアル世代が貯蓄できていないという問題を指摘しています。対象者全体でもまったく貯蓄をしていないと回答した人の割合は前年よりも増加し、その特徴は特にミレニアル世代で顕著に現れています。貯蓄額が$5,000以上ある人の割合も増えてはいますが、貯蓄ができない人たちの問題は深刻化しているのです。 GOBankingRatesより引用。貯蓄を”0” と回答した割合は前年比で15ポイントアップ。貯蓄をしっかりと行うタイプとそうでないタイプで格差が出始めている。 こういった現状に対し、初任給が低いことや学費の返済が大きく影響しているとホワイトハウスは述べています。しかし、GOBankingRatesは別の調査結果も用いて彼らに「お金のやりくり」のサポートが必要であることを言及。そのレポートによると、給料ギリギリの綱渡り的生活をしていると答えるミレニアル世代は約半数もいるのに対し、6ヶ月分の生活費をカバーできるほどの貯蓄を行っていると回答した人の割合は約3割程度でした。 このような背景もあってアメリカでは個人の支出を管理するMintやWallyといったアプリが人気です。Digitと呼ばれる「デジタル貯金箱」アプリは、銀行口座と連動させてユーザーの収入と支出パターンを機会学習を用いながら分析し、無理のない範囲で貯蓄用に口座から自動的にお金を定期的に引き落としてくれます。今では似たような機能をもつ多くのアプリが出ており、需要の高さが伺えます。そして中でも特に注目なのが、チャットボットを活用した個人専用のアドバイザリー機能を搭載したアプリです。 チャットボットによるパーソナルアドバイザーが味方に ここ1~2年ほどの間に「家計簿アプリ」とも呼ばれる支出管理アプリや、ネットバンキングを行える銀行のアプリにAIを搭載したチャットボットが導入され始めています。その背景にはチャットボットの言語処理能力の向上があるようです。昨年12月の香港教育大学のデイビッド・コニアム教授によるチャットボットの言語能力のレポートにおいても、まだまだ改善の余地があるとされつつもその返信能力の高さが認められています。 チャットボットは人間同士のインタラクションに取って代わるという点から、2022年までに年間で約8億ドルのビシネスコスト節約につながると言われています。すでに大手銀行でもファイナンス管理のデジタル・トランスフォーメーションの最優先事項の1つとしてチャットボット導入を積極的に行っているのです。 Bank of Americaがチャットボットで一歩リードか 2016年に発表され、現在ローンチ間近とされるBank of AmericaのAIチャットボット”Erica”は口座管理から支払い、ユーザーの消費動向の分析やアドバイスに至るまで様々なファイナンシャルガイドを顧客に提供予定。これまでの金融系のAIチャットボットの中でも、特に高度なAIと顧客体験が期待されているポイントです。昨年ローンチされた大手銀行Capital OneのAIチャットボット”Eno”も同様のサービスを提供。今ではAIアシスタントのAmazon Alexaの拡張機能であるAlexa Skillの1つとしても開発され、Amazon Alexaを搭載したデバイスで利用可能です。例えば「アレクサ、今月スターバックスにいくら使った?」と話しかけて質問することもできます。 他にも香港に本店があるHSBCの”Amy”は香港エリア初のAIチャットボットとして顧客サポートを担っています。Mastercardは対話型AIプラットフォームKAIを提供するスタートアップKasisto社と提携し、Facebook Messenger上でMastercard KAIをローンチ。それと似たような形で、American Expressのチャットボット”Amex Bot”も個人口座や情報に関する質問への対応を行い、顧客との距離を縮めています。 Bank of Americaの”Erica”(左)とMastercard KAI(右) このような対話型インターフェースを活用したお金の管理を行うアプリの中でも注目を浴びているのが、サンフランシスコのスタートアップのOliviaです。他のアプリにもあるお金のトラッキングや管理、消費習慣のアドバイザリー機能を備えているだけではなく、あらかじめ設定しておいた目標を基に「買っていいかどうか」の相談をすることができます。また、「高級車を買う」「ハワイへの旅行資金を貯める」といった高い目標を達成するためのプランを一緒に立てることも可能です。 現時点では、このユーザーフレンドリーかつ人的コストのかからないチャットボットで以下の処理が可能になっています。 基本的な質問への回答 窓口業務の代行(銀行口座管理、個人間送金等) 信用度評価スコアへのアドバイス 特定の目的達成に向けた貯蓄アドバイス 支払い予定の通達 現実的な予算編成 クレジットカードの支払い 業務の自動化 バックオフィス業務の自動化も、AIが可能にする最も基本的なことの1つとして挙げられます。ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)により、AIが事務系業務を「代行」する範囲が増えているのです。 BNY Mellon、JPMorgan ChaseのRPA事例 224年の歴史を持つ大手銀行、BNY Mellonは「ウェブロボット」とも呼ばれるボットを活用して、これまで人的に処理していた定型業務の自動化を行いました。資金移動のボットを導入するだけでも年間約30万ドルのコスト削減になると予想されていたようです。結果は、5つのシステムを跨いだ決算処理において正確性100%を達成したり業務処理時間を88%改善したりする等、多くの業務で人的に処理していた時よりも大幅な改善が見られました。 さらに不定型な業務での活用も見られ始めています。ここで挙げられる例の1つに、JPMorgan Chaseがあります。彼らはAIを搭載した”COIN”と呼ばれるソフトウェアで、商業用ローン契約書作成に弁護士や融資担当者が費やしていた36万時間を年間で削減することに成功。今までほとんど人的エラーとされていたミスを無くし、書類のレビューに要する時間を短縮化して、年間で12000にも及ぶ新規の大口契約のプロセスを改善しました。 このように、RPAで得られるメリットは次の2つになります。 プロセス時間の短縮化 ファイナンスに関する書類は多量かつ扱いが繊細な情報であることがほとんどです。そのため慎重な処理が必要になり、結果としてレビューも含め書類作成に多大な時間がかかるという問題があります。この処理を正確かつ迅速に行う部分こそ、AIの役目の1つとなります。特に特定のパターンの学習を得意とする機械学習によって、活用するほど情報処理の精度やスピードは向上します。 入出金精算の重複や人的エラーの防止 例えば経費清算1つをとっても、人的処理が絡む分、人的なエラーも増えます。今まで2重チェックしていた分も今後はAIがカバーできる分野の1つになります。 セキュリティの強化 AIは、その膨大なデータ処理能力や学習能力等からセキュリティ分野での貢献も期待されています。すでにネットバンキングが主流であるアメリカにおいて、セキュリティ強化は必須とされてきました。 カード不正利用を防止:増えるセキュリティ専門スタートアップ クレジットカードの利用店舗、利用時間、利用額といった大量のデータをAIが処理し、不正取引の特徴を学習してリアルタイムで検知する、といったことはAmerican ExpressやVisaですでに行われています。また大手銀行は、マルウェアウイルス対策を行うMenlo Securityやeコマース上で不正なクレジットカードの払い戻しを検知するSignifyd、データマイニングのEnigma、個人の本人確認システムのTruliooといったサイバーセキュリティ系のスタートアップに多額の投資を行い、セキュリティレベルの強化に注力しています。 このような各金融機関のセキュリティに対する活発な動きはCitibankの動きからも見ることができます。 彼らの投資・買収部門であるCiti Venturesが投資したスタートアップ企業の1つにFeedzaiがあります。彼らは大規模な分析を通して、オンラインや銀行窓口を含めたお金のやりとりが行われるほぼすべての場面において、不正行為やその疑いがある動きをリアルタイムで検知し、顧客に警告を送ります。またeコマースの場面では入金する側と小売店を繋げ、彼らのファイナンシャルアクティビティの監視、保護を行います。Feedzaiはこのようなサービスにおいて、ビッグデータや起こり得る不正行為の分析を行うために機械学習を活用しているのです。同社は昨年2017年のSilicon Valley BankとIn-Q-Telの主催するピッチイベントにおいて、バンキング・eコマース分野の「最もイノベーティブなAI系スタートアップ」に選ばれました。 銀行内部もAIによる監視の対象に:Credit Suisse AIによる行員監視もセキュリティ強化の面で挙げられることの1つです。金融コングロマリットのCredit Suisseはアメリカ・パロアルトに拠点を置くスタートアップのPalantirとのジョイントベンチャーであるSignacを2016年に設立。この設立の背景には、Credit Suisseの競合であるスイス大手銀行・UBSのトレーダーが2011年に不正取引で巨額の損失を出したことがあります。 SignacはCredit Suisse用にデータ統合・分析プラットフォームを開発。オフィスへの入退出カード使用履歴や電話の使用頻度など、行員に関する膨大なデータを統合することで、彼らの行動を追跡し違法行為を特定することを可能にしています。 新たなセキュリティ概念の”Moving Target Defence” また、近年新たなサイバーセキュリティの概念である”Moving Target Defence”にも業界の注目が集まっています。ここ数年で「アクティブディフェンス」と呼ばれるセキュリティ戦略が進み、攻撃が本格化する前に兆候をつかみ、素早く対策を講じるようになっています。Moving Target Defenceはこのアクティブディフェンスの中の概念です。 これまでデータを保護するには、特定の場所に保存されたデータを暗号化するという手段が取られていたため、その暗号文の盗用や暗号化キーの攻撃、さらに暗号化されたデータの破壊やランサムウェア攻撃などの攻撃に対して脆弱でした。Moving Target Defenceは攻撃の兆候が見られると、データの移動や再暗号化を行うので、保護されたデータへの攻撃が難しくなります。 この技術を扱うCryptoMoveは今年1月にシリーズAの資金調達に成功したばかり。すでにアメリカの国土安全保障省やフランスの金融機関のBNP Paribas等が顧客になり、その技術力を世に広めている段階です。 今後もセキュリティ関連はさらなる進化を遂げていくでしょう。 まとめ 今回、金融界におけるAIということでその動向をいくつか取り上げましたが、その活動範囲は細かく多岐にわたります。AIがもつ性質と金融業界は非常に相性が良いと言えるでしょう。記事冒頭で紹介したジョン・クライアン氏の言葉が現実味を帯びるのも遠い未来ではないように感じます。 これからも業界のデジタル・トランスフォーメーションが進むに連れて、AIの導入がさらに加速していきます。私たちのような顧客側もAIとのコミュニケーションに慣れる必要がありそうです。今後もAIの動向に注目していきたいと思います。 <参考記事> Deutsche Bank boss says ‘big number’ of staff will lose […]

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Blog 03/12/2018 Nobuyuki Komatsu

コンテナ基盤利活用のおさえどころ – eBay、IBM、MetLife等のユーザ事例を紹介

こんにちは、Nissho Electronics USAの小松です。 米国赴任開始より間もなく半年を迎え、生活にもようやく慣れてきたこの頃、休日を活用して和太鼓教室に通い始めました。日本以外の国で、かつ外国講師の方から日本文化を学ぶというのは少し不思議な感じがしますが、筋肉痛に耐えながら楽しく学んでいます。 さて今回は、クラウドやソフトウェアサービス開発に携わる方々は日々耳にする『コンテナ』をトピックとして取り上げたいと思います。マイクロサービスやサーバーレス化に伴い、コンテナ活用を検討される方が増える中、毎年ケーススタディの発表が多く見られる『Container World 2018』展示会で筆者がユーザ企業等に学んだ利活用時のポイントをいくつかご紹介します。 関連記事:VMwareとどう違う?Dockerに見るコンテナ型仮想化サービス UberやLyft、eBayでも商用採用されている『Kubernetes』 Container World 2018 セッションより コンテナを利活用する際に、まず最初におさえておきたいポイントが『オーケストレーション』、いわゆる設定や管理の自動化を提供するプラットフォームです。 コンテナは、その手軽さや利便性から既にユーザ企業の商用環境で多く利用され始めた一方で、運用の煩雑化が課題になっていました。それを解決するプラットフォームが『Kubernetes』です。コンテナの自動デプロイ、クラスタ化、スケーラビリティや自動復旧等、運用面を支える便利な機能を提供します。 既にグローバル企業トップ100(Fortune100)に入る企業の約7割(*)がコンテナを商用環境で利用し、うち半数がオーケストレーションツールとしてKubernetesを採用しています。e-Commerce大手のeBayを例にあげると、同社クラウド型ストリーミングプラットフォーム上では以下3つのポイントから商用利用が始まりました。 Containerize(瞬時デプロイやリソースアロケーション) Operation(パッチやアップグレードが容易) Cloud Native(インフラレイヤーとの分離によるアプリケーション特化が可能) Container World 2018 セッションより また、つい先日Kubernetes活性化の立役者であるCloud Native Computing Project(以下CNCF)が同オープンソースプロジェクトにおいて、Kubernetesを一定の成熟を迎えた第一の卒業プロジェクトに認定しました。Kubernetesはコンテナ利活用においては欠かすことのできない存在になっています。 *Redmonk, a developer-focused research 参照 IBM Cloudが選んだ『Istio』サービスメッシュ コンテナオーケストレーションの次におさえるべきは、コンテナをとりまくサービス全体をどのように運用、管理していくか、という点です。そこで登場するのがサービスメッシュという考え方です。サービスメッシュは、コンテナで構築された種々のサービス間連携を意味し、ルーティングルールやロードバランスの実現、暗号化通信や認証、ポリシーの設定、そして全体のモニタリング、冗長性を担保する等の技術総称を指します。 Container World 2018 セッションより 特に最近コンテナ関連のイベントで注目されているのが、IBM Cloudが採用した『Istio』サービスメッシュです。Istioは自身で採用したIBM社に加えて、Google社、Lyft社共同で開発されたオープンソースソフトウェアです。Kubernetesとセットで利用することで、コンテナ、特にマイクロサービス環境で効果を発揮するサービスメッシュツールとして徐々に知名度を上げています。Kubernetesと同じくCNCFの一員であるため、今後は他プロジェクトとの連携もより活発になっていくでしょう。コンテナ基盤の利用効率向上に向けて重要な役割を担います。 忘れてはいけない土管役のネットワーク 従来の仮想マシン型とコンテナ型基盤をどう共存させるかはネットワークの重要な要素です。CalicoやCNI等、CNCFで議論されているネットワーキングプロジェクトは複数ありますが、コンテナ基盤のみに焦点が当たりがちです。細部に目を向けると、サービスやアプリケーション特性により仮想マシン型なのか、コンテナ型なのか、あるいは共存が良いのか考慮していく必要があります。さらに、中でも接続方式においてLayer2接続が適しているのか、Layer3接続なのかも同様に検討すべきです。 そこで、最近チャレンジが進みつつあるのがハイブリッドデプロイメントという考え方です。Ericsson社の事例では、OpenStack/NeutronとCNCF/CNIを同一環境で共存させる方法で上記の課題を解決していく手法を提言しています。サービスやアプリケーションの特性に応じて、いずれのネットワークに属させるかを柔軟に使い分け、必要に応じて両者を行き来するようなやり方です。 Container World 2018 セッションより データベース、ロギングやランタイム等、他にも検討すべき事項はありますが、コンテナ基盤の土管を担うネットワークのあり方はおさえておくべきポイントです。 MetLifeに学ぶ”Fail Fast”カルチャーと”Diversity”チーム 保険業で有名なMetLife社も実は商用環境でコンテナを活用しています。 現在400以上の保険関連のシステムレコードを保有する同社の課題は、世の中がデジタルトランスフォーメーション(DX)に向かう中で、自社内の変革スピードが非常にゆっくりであることでした。彼らはコンテナを活用したマイクロサービス化を進めることで、市場への商品リリースまでに従来2年を要していたものを5ヶ月に短縮し、さらにはインフラコストを約6~7割削減できると見込んでいます。 Container World 2018 セッションより コンテナ基盤の活用等、新たな技術の採用はDXへの第一歩ですが、筆者が共感したのは彼らの仕事への取り組み方です。1つは”Fail Fast, Learn Fast, Succeed Fast”という姿勢で、「成功への近道は、早く失敗して早く学ぶこと」と勝手ながら読み解きました。 もう1つは、”Diversity”チームを編成すること。チャレンジには「多様性」を重視した、つまり育ってきた、働いてきた環境や境遇、性別や年齢、ナレッジの異なる人員でのチーム編成をすることで新たなものを生み出しやすいということです。ソフトウェアサービス開発の現場では、専門集団によるアウトプットが効率的のように思えますが、カルチャーやチーム編成にも工夫を加えることで今までにない新たなサービスが生まれるのです。 おわりに 今回はコンテナに関するトピックを寄稿させていただきましたがいかがでしたでしょうか。CNCFプロジェクトが良い例ですが、コミュニティが活性化し、様々なプロジェクトが立ちあがり技術的に便利になる一方で、実際にそれらを利用するユーザ企業の中で技術習得に戸惑われる方もいらっしゃると思います。我々日商エレクトロニクスでは少しでもそのようなお客様へ助言と技術サポートができるよう日々技術習得に励んでおります。 最後までお読みいただきありがとうございました。Nissho Electronics USAではシリコンバレーから旬な最新情報を提供しています。 こんなことを調べてほしい!などございましたら問い合わせページよりぜひご連絡ください。

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